横浜銀行

事業承継支援の一環として
強力にM&Aアドバイザリー業務を推進

横浜銀行
横浜銀行では、法人・個人一体型でのコンサルティング機能を持つソリューション営業部の中にある「企業情報グループ」の総勢約15名のメンバーが、M&Aアドバイザーとして支店担当者と連携しながら対応。
お客さまのニーズにお応えすべく、地元のネットワークや過去に蓄積されたノウハウを結集。
お取引企業約25万社を抱え、グループの東日本銀行や業務提携する千葉銀行、外部M&A会社などとも連携しながら、マッチング機会を創出する。

目 次

1M&Aアドバイザリーを始めたきっかけ

 近年、金融機関に対する顧客ニーズは多様化しつづけており、従来のシニアローンによる単純な資金支援だけではそのニーズを満たせなくなってきています。たとえば、ファイナンス面を例にとると、劣後ローンやファンドを使ったエクイティ性の資金協力、ファイナンス面以外ではビジネスの支援につながる営業紹介(ビジネスマッチング)や海外ビジネス支援、人材紹介など、さまざまな面での事業サポートが求められてきています。
 そこで、当行では中期経営計画(2019年4月~2021年3月)のなかで「コアビジネスの深化」という基本方針を掲げ、顧客に提供できるソリューションを多様化・高度化して、サービスの付加価値を上げていくことにしました。具体的には法人・個人一体型のコンサルティング体制を強化するために、従来の法人営業部と個人営業部を2019年4月に営業戦略部(商品開発など企画機能)、ソリューション営業部(営業店支援、直接営業機能)に再編。一方、2018年4月から地域本部体制を敷き、営業エリアを7つに区分(2地区5地域)し、各地域に執行役員を地域本部長として配置して、地域ごとに異なるマーケット状況に応じた営業戦略を立てて活動するスタイルを確立しました。
 こうしたなか、近年とくに高まっているのが事業承継のニーズです。経営者の高齢化によるもの、厳しい経営環境のなかで事業の集中と選択を決断してのもの、あるいは逆に事業転換やビジネスラインの拡大を目指してのものなど、その背景はさまざまですが、いずれにしてもそういったニーズに対応できずに企業が廃業してしまうと、地域の雇用が失われたり、関連取引先に影響がおよんだりと、地域経済は大打撃をこうむってしまいます。そこで、当行でも本格的にM&Aアドバイザリー業務に力を入れていくことにしたのです。

イメージ

2今現在のM&Aアドバイザリーの概要

 現在、当行のM&Aアドバイザリー業務はソリューション営業部企業情報グループが担当しており、法人営業経験が豊富な者や他金融機関でソリューション営業の経験値が高い中途入行の者など総勢約15名が業務にあたっています。そして、各営業店の担当者と連携しながら、案件の初期段階からクロージングまでを一貫して担当するとともに、案件発掘活動なども行っています。

3独自の強みと今現在の仕事との関係性

 地銀特有のネットワークが最大の強みです。店舗網が神奈川・東京はもちろん、北関東含め関東全域に及んでいるため、さまざまなニーズを収集し、マッチングさせることができています。また、連携する他金融機関(千葉銀行など)や外部M&A会社などとも密に連携し、質量ともに充実したマッチング機会の創出に努めています。
 こうした取り組みが功を奏し、2019年度はアドバイザリー受託が73件と過去最高となりました。また、そのなかには横浜銀行の営業店の顧客同士のマッチングはもちろん、当行と同じグループ(コンコルディア・フィナンシャルグループ)に属し、東京を地盤としている東日本銀行の顧客とのマッチングも含まれており、その成約件数は20数件に上ります。さらに、2020年7月には「千葉・横浜パートナーシップ」を締結した千葉銀行の顧客とのM&A事例も成約にいたりました。そのほか、国際営業部と連携し、海外案件を手掛けるケースもありたとえば大手給食事業者による海外企業の買収案件などが成約しています。今後はこうした首都圏を地盤とする大手地銀同士の提携で、営業分野でのより一層のサービス向上を目指していきたいと思っています。

イメージ

4M&Aアドバイザリーに求められる資質やスキルについて

 M&Aをはじめとするソリューション営業は、高度なコンサルティング力を要するので、行員の能力を向上させることが何よりも大切です。そのため、プロパー行員の能力アップについては、研修のほか、外部機関への研修出向も実施しているところです。
 一方、当行では中途採用も重視しています。当行はもともと専門人材の中途採用に積極的で、現在総人員の12%を中途入行者が占めています。また、最近では中途採用をしやすくするために「プロ人材制度」もスタートさせました。これは高度な専門性を有する人材に報酬で報いる制度で、部長以上、役員以上になる場合もあります。こうした中途採用の高度な専門家が増えてくれば、自然とプロパーの行員も刺激を受け、ますますレベルアップしてくれるはずです。そういったシナジー効果を活発化させながら、さらにM&Aに関する人材の層を厚くしていきたいと思います。

新着履歴書

Career

履歴書一覧を見る