フィロソフィーを重視したM&Aで社員の幸せを追求する
生年月日 | : | 1970年9月5日 |
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所属企業 | : | オーナーズブレイン(https://ownersbrain.com/) |
役職 | : | 代表取締役、公認会計士、税理士 |
最終学歴 | : | 上智大学経済学部 |
出身地 | : | 東京都 |
現住所 | : | 東京都 |
かつては、新聞で大きく報じられたり、社会に影響力を与えたりするような仕事に関われることに達成感を感じておりましたが、今では、100%物の見方・考え方が変わりました。
M&Aにおいては、当事者が意図的に隠しているのではないけれども、お互いにとって見えていない、哲学でいうところの「不在」の状況に陥っていることがあります。それを発見し、改善するのが私たちの役割だと思っています。私たちがご支援することでお互いが自分たちだけでは気づかなかったことに、気づくことができてよかったと感謝されることに、今はとても達成感を感じています。M&Aがうまくいくケースは20%しかないといわれていますが、であればこそお互いにWin-Winの関係が築けるM&A実現のためには、透明性を高め、互いの企業文化に共感できるようにしていかなければならないと感じています。
関わった事例の中には、十分な検討を重ねてM&Aを見送ったケースもありますが、幸せな選択であったと思っています。
大手の監査法人に在籍していた時、公認会計士という肩書にとらわれて仕事をしてしまっていた時期がありました。そんな時、自分を目覚めさせる大きな出来事がありました。それは、上場を目指していたあるクライアントさんから、初めて会社を買収したいので相談に乗ってほしいと依頼された時のことです。M&Aの分野に自信があった私は、いろいろな専門的なアドバイスをしていい気になっていました。
ところがある時、クライアントの社長さんから「そんなことはどうでもいい! 僕を弟だと思って相談に乗ってくれ!」と一喝されてしまったのです。その一言で、断片的な知識だけで課題を解決しようとする自分の生き方そのものに問題があることに気づかされました。その日以降、その会社の社長、そして社員の皆さんとは、会計の話題を越えて、いろいろな大事な話をシェアする関係になりました。クライアントという立場を越え、家族と考える――。今振り返ると、これこそが“誠(マコト)”の関係であると思います。
M&Aが成立した後に両社がお互いのエゴを主張してしまっては、お互いの関係が、分離分断し、1+1が2以下になってしまいます。大切なのは、分離分断でなく、統合していくことです。それには、互いの会社同士で働く人の幸せを考えられることが大事だと思っています。もちろん、会計・税務・法律の専門スキル、リスクを分析する視点なども大切ですが、目に見えるところだけでなく、目に見えないところにも注意を払い、部分最適でなく、全体最適、そして中長期的な視点を持つということがさらに重要だと思います。
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