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北田 晃一 きただ こういち

先端的なビジネス領域のM&Aに強みを持ち、依頼者と並走しながらサポート

所属企業 法律事務所ZeLo・外国法共同事業
役職 弁護士
最終学歴 京都大学法科大学院

目 次

4今現在の仕事で心がけていること

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 案件を進めるにあたっては、依頼者がM&Aを行う目的と対象会社のビジネスを十分に確認した上で、案件を進めていくことを心掛けています。
 ご依頼があった際には、まず依頼者に対して、「なぜこのM&Aを行うのか」、「このM&Aを通じてどのようなシナジーを見込んでいるのか」などをしっかりと確認することを大切にしています。基本的なことではありますが、この点の理解が不十分なまま案件を進めてしまうと、依頼者が重要と考えている点を見落としかねません。案件を進める過程で何か問題点が検出されて、スキーム変更などの解決策を提案する場合でも、依頼者の獲得目標を理解できているか否かで、提案すべき内容は大きく変わります。
 また、対象会社のビジネスを理解するという点では、公開情報に加えて、対象会社の経営陣や実務担当者らへのインタビューを通じて、対象会社の強み・競合優位性・課題、マネタイズポイント、事業上の重要な取引が何かといったことも慎重に確認しています。対象会社のビジネスモデルを十分に理解することによって、より緻密な法的分析が可能になり、対象会社が抱えるビジネス上・法律上の問題点の発見などにつなげています。
 こうした問題点を発見する端緒は、対象会社側の認識に基づく回答がベースになることも多いですが、対象会社の認識に依拠するのではなく、ビジネスを適切に分析し、様々な想像力も働かせながら、M&Aアドバイザー側で積極的に問題点発見の端緒を得るための調査を行うことが大切です。特に、スタートアップ・ベンチャー企業を対象会社にするM&Aでは、そのビジネスの先端性から、対象会社自身がそのビジネスに関する法令上の問題点を認識できていないようなケースもあるため、M&Aアドバイザーに積極的に問題点の端緒を見つけようという姿勢がないと、M&A後に「実は法的な問題があった」というような事態が起こってもおかしくありません。
 その他にも、「M&A後」のことを考えることも重要視しています。そのため、法的な問題点の指摘にとどまらず、M&A後のビジネス統合に際しての注意点や、依頼者がM&A後に解決していくべきビジネス上の課題などを見つけられることもあります。弁護士としてM&Aに関わると、法律的な話に終始しがちですが、特に依頼者側にM&Aの経験が多くないケースでは、ビジネス的な部分も含めて、総合的なアドバイスを自分なりにすることも大切にしています。

5達成感を感じた体験

 ZeLoに移籍してから取り扱うM&Aは、自らが先頭に立って取り組むことが多いため、どの案件も大切ですし、一件一件への思い入れも非常に強いです。クロージングできたときはもちろん、残念ながらブレイクしてしまったときでも、案件を終えて依頼者の方々からいただける感謝の言葉がとても嬉しいです。
 また、初めて私にご依頼いただいた依頼者から、次の案件でもお声がけいただいたときは本当にありがたいです。自分の手掛けた案件が、日本経済新聞などのメディアに掲載されているのを見て喜ぶ気持ちももちろんありますが、案件ひとつひとつにしっかりと向き合って、依頼者の皆様の信頼を得られることの方が何より達成感を覚えます。

6M&Aアドバイザリーに求められる資質やスキルについて

 弁護士としてM&Aに関与する場合、案件ごとに関連する法分野の幅広い知識や経験を持つことは大切だと思います。ただ、同じ業種であっても、対象会社のビジネスの内容は毎回異なりますし、ビジネスモデルの少しの違いで遵守すべき法令も異なることがあります。そのため、案件の都度、その業界の特徴やビジネスをしっかりと勉強することはもちろん、対象会社のことを徹底的に知ろうとする姿勢や好奇心を持つことも、重要な資質・スキルだと考えています。
 また、M&Aはタイトなスケジュールで進んでいくケースが多く、弁護士がM&Aに関与できる期間、特にDDを行える期間は1か月程度です。複数名で組成されるチームを率いながら、短い時間で作業を行う必要がありますので、ゴールから逆算しつつ、スピーディーかつ計画的に案件を進めていくマネジメントスキルも不可欠と考えています。

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