北田 晃一さんの写真

北田 晃一 きただ こういち

先端的なビジネス領域のM&Aに強みを持ち、依頼者と並走しながらサポート

所属企業 法律事務所ZeLo・外国法共同事業
役職 弁護士
最終学歴 京都大学法科大学院

目 次

キャリアサマリー

  • 2011年

    京都大学法学部卒業

  • 2013年

    京都大学法科大学院修了、司法試験合格

  • 2014年

    弁護士登録(第一東京弁護士会所属)、北浜法律事務所入所

  • 2018年

    法律事務所ZeLo(現法律事務所ZeLo・外国法共同事業)参画

 司法試験合格後、企業法務全般を取扱業務とする北浜法律事務所に入所し、弁護士としてのキャリアをスタートしました。同事務所では、M&A案件を中心に、ジェネラルコーポレート、訴訟、知的財産、医療・薬事分野の案件など、幅広い分野を並行して取り扱っていました。
 その後、大学時代の先輩である角田望弁護士からの誘いをきっかけに、その先輩が起ち上げた法律事務所ZeLo(現法律事務所ZeLo・外国法共同事業)に参画し、M&Aに関するプラクティスを立ち上げました。

1M&Aアドバイザリーを始めたきっかけ

イメージ

 正直に言うと、弁護士として実際に働き始めるまでは、訴訟や知財分野に強い弁護士になりたいと思っていたので、M&Aを自分の専門分野にしていこうという考えはほとんどありませんでした。M&Aの中で弁護士がどのような役割を果たし、どういう業務を行うのかも分からず、「なんとなく花形っぽい」くらいのイメージしかありませんでした。
 私が弁護士としてのキャリアをスタートさせた北浜法律事務所では、若手は多種多様な分野の案件を経験すべきという育成方針であったため、比較的幅広い分野の案件を担当させてもらいました。事務所が支援しているM&Aの案件が多かったこともあり、自然とM&Aに触れる機会も増えていきました。
 M&Aに携わり始めた頃は、デューデリジェンス(DD)が主な担当業務でした。最初は膨大な契約書を読んで条項を確認する業務や、契約書の内容を報告書にまとめる業務が単調な作業のように感じてしまい、あまり面白い分野とは思っていなかったような記憶があります。
 転機が訪れたきっかけは、弁護士2年目に自分が担当していた案件でした。規制法令上の大きな問題が見つかり、一度は案件がブレイクしかけたのですが、先輩弁護士らと解決方法を必死に考え、時間は要しながらも、最終的にクロージングに至ることができました。そこで初めてM&Aの面白さややりがいを強く感じ、M&Aアドバイザーとしての業務を本格化させるようになりました。
 また、案件を重ねていくに連れて、様々なビジネスに携わる会社の経営層の方々に、その会社のビジネスの内容や構造、そのビジネス分野の特徴や動向、どのように会社をここまで発展させてきたのか、といった話を直接お伺いできる機会があることも、M&Aアドバイザーならではの新鮮で魅力的な経験になっています。

2今現在のM&Aアドバイザリーの概要

 私が在籍しているZeLoは、2017年3月創業で、在籍するメンバーも比較的若い事務所ですが、規模を問わず、買手側・売手側で多種多様なM&A案件を取り扱っています。
 私自身が取り扱う案件でいえば、金融、IT、医療・薬事関連の業種が多くの比率を占めており、上場企業間、上場・非上場企業間のM&Aやグループ内の組織再編まで様々です。その中でも、スタートアップ・ベンチャー企業を対象会社とするM&Aのご依頼が比較的多いのは特徴のひとつです。
 スタートアップ・ベンチャー企業を対象会社とするM&Aでは、対象会社や経営株主のみならず、投資家の存在は決して忘れることができません。投資家との利害調整を意識して案件を進めることが求められるため、買手側の要求を押し付けるだけでなく、投資家の意向も確認しながら、場合によってはスキームの修正も視野に入れつつ、柔軟かつ戦略的に買収を進めていくことが重要になります。実際に投資家との協議の席にも同席し、交渉をサポートさせていただくこともあります。
 また、スタートアップ・ベンチャー企業では役職員向けにストックオプションが付与されているケースも多く、完全子会社化を目指す場合には、ストックオプションをどのように処理するかの方針決定も慎重に検討する必要があります。ストックオプションが役職員のモチベーション維持に大きな役割を果たしていることも多いため、M&A後の人材流出を抑止する観点からも、単にストックオプションを放棄させるのではなく、新たなインセンティブプランの設計等についてもお手伝いさせていただいています。
 その他、スタートアップ・ベンチャー企業では、限られたリソースの中で事業を行い、事業上重要なノウハウや技術が一部の役職員らに属人的に帰属していることが少なくありません。代替性のない役職員の確認や、M&A成立後に事業をより成長・発展させていくためにどのような人材が新たに必要になるかなど、M&A後も視野に入れた調査が重要になるという特徴があります。
 スタートアップ・ベンチャー企業は成長過程にある企業であることが多いからこそ、M&A後を見据え、さらなる成長・発展につなげるために何が必要か、ということを可能な限り知ろうという姿勢が重要と考えています。
 IPO後に、M&A戦略を強化していこうとする企業の方からお声掛けいただくことも比較的多いです。企業からのご依頼で、会社として初めてM&Aを行うケースでは、会社の目的を実現するためにM&Aがそもそも最善の手段なのかというところから議論させていただき、場合によってはM&A以外の方法を依頼者と一緒に模索することもあります。案件が開始されてからも、ストラクチャーの立案からスケジュール策定、DD、契約交渉、クロージングに至るまで、依頼者へのレクチャーを交えながら、一緒に考え、文字どおり依頼者と並走して案件を進めていくことが求められます。
 ストラクチャーも明確に決まっていない段階からのご依頼は、初めて打合せをした時から、クロージングするまでに長い時間を要しますが、クロージングできた時の達成感はとても大きいです。また、依頼者と長い時間を共にするからこそ、依頼者がそのM&Aに込める想いや、M&Aを進める過程で生じる悩みなどの、短期間でのM&Aでは必ずしも知ることのできない深い部分にまで触れることができ、私にとっては、弁護士としての視野を広げるという意味でも大切な時間となっています。

3M&Aアドバイザリーの独自の強み

 先ほど述べたとおり、私の取り扱っているM&A案件の特徴として、スタートアップ・ベンチャー企業を対象会社とするM&Aを数多く取り扱っていることがあります。
 M&Aアドバイザリーとしての重要な業務のひとつに対象会社のビジネスモデルの分析があります。これは対象会社が大企業、中小企業、スタートアップ・ベンチャー企業であろうと同じなのですが、特にスタートアップ・ベンチャー企業の場合、世の中にまだない新しいビジネスモデルやテクノロジーを用いた事業を展開しているようなケースも多々あります。そのため、事業を展開する業界のビジネスに慣れていないと、ビジネスの内容や構造を理解するのに一定の時間を要してしまうことがあります。こうした事業に対する規制も十分に整備されていない場合や、先例がなくどのような法令上のリスクがあるのか一見して分からないような場合もあり、遵守すべき規制の調査などに時間を要してしまうことも少なくありません。
 しかし、ZeLoでは、私自身に限らず、事務所全体として、スタートアップ・ベンチャー企業のサポートに力を入れており、FinTech、IT、ブロックチェーンなどといった新しいビジネス分野に関する知見やノウハウを日常的に蓄積しています。こうした分野では規制状況も日々刻々と変化するため、規制動向に関する情報のアップデートを欠かさず行うことが重要ですので、ZeLoでは組織的に法整備の状況をキャッチアップし、全体にシェアしていく体制を整えています。
 私たちは、このように日常的に新領域のビジネスに数多く触れることによって蓄積した様々なビジネスに関する知見やノウハウなどを生かして、スタートアップ・ベンチャー企業のビジネスモデルの分析や規制調査を迅速に行い、案件を効率的に進めています。また、リーガルの問題のみならず、ビジネスにもより踏み込んだ調査や依頼者への助言を行うことにも力を入れています。

履歴書検索

Search

新着特集

Feature

特集一覧を見る