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神林 義之 かんばやし よしゆき

弁護士として培った確かな経験をもとに、マレーシアから日本のM&Aを盛り上げる

生年月日 1979年
所属企業 Likearisingsun Sdn Bhd
役職 Founder CEO(代表取締役)、Likearisingsun法律事務所代表弁護士
最終学歴 Duke大学LL.M.
出身地 千葉県
現住所 マレーシア クアラルンプール

目 次

キャリアサマリー

  • 2003年

    東京大学法学部卒業

  • 2006年

    司法試験合格(旧61期)

  • 2007年

    中央大学法科大学院卒業、内閣府国民生活局インターン

  • 2008年

    弁護士登録(東京弁護士会所属)、ビンガム・坂井・三村・相澤法律事務所(現アンダーソン・毛利・友常法律事務所)入所

  • 2015年

    Duke大学LL.M.卒業、BTMUマレーシア出向

  • 2016年

    マレーシアのJLPW法律事務所に出向

  • 2017年

    BTMUマレーシア及びJLPW法律事務所への出向終了、アンダーソン・毛利・友常法律事務所退所、マレーシアにてLikearisingsun Sdn Bhd設立

  • 2020年

    東京でLikearisingsun法律事務所開設

日本の大手法律事務所(ビンガム・坂井・三村・相澤法律事務所、現アンダーソン・毛利・友常法律事務所)に約6年間勤務後、アメリカのDuke大学への留学を経て、BTMUマレーシア(現MUFGマレーシア)に出向しインハウスロイヤーとなりました。出向2年目からはマレーシアの法律事務所にも同時に出向する形を取り、BTMU案件に加えて出向元であるアンダーソン・毛利の案件や出向先の法律事務所の案件にも取り組んで足腰を鍛えました。
2017年にマレーシアでM&Aアドバイザリーを専門に扱うLikearisingsunを立ち上げて独立し、現在に至ります。

1M&Aアドバイザーになった経緯

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マレーシアでM&Aアドバイザリーを立ち上げることのきっかけに、二つの出会い・経験が挙げられます。
一つ目が弁護士時代のM&Aとの出会いです。倒産・事業再生の分野で当時名を馳せていたビンガム・坂井・三村・相澤法律事務所に入所して3か月くらい経った頃、民事再生の開始決定が出ずに破産に移行し破産管財人代理として破綻処理を行った案件がありました。事業はまだ生きていたので毎日会社に通って情報の収集と現場の保全を行い、夜事務所に戻ってデスクワークを再開するという生活が続いたのですが、二つあった主力事業をそれぞれMBO(マネジメント・バイアウト)及び事業譲渡させることで事業と雇用を守りつつ破産手続もスピード終結させることができました。この経験を通じて、M&Aは会社やそこで働く従業員、取引先などの大勢の将来を左右する極めてダイナミックな取引であることに魅了されました。
二つ目は留学先での経験です。イスラエルやメキシコから来た留学生仲間と将来の夢ややりたいビジネスなどを毎晩のように語り合うにつれ、既存の枠組みの中で働くのではなく自分で道を切り拓いていきたいという思いが強まりました。また、弁護士が社会の中で様々な立場で縦横無尽に活動しているアメリカ社会を見て刺激を受けるとともに、卒業式での留学生代表スピーカーに選出され全学生の前でスピーチをさせてもらった経験を通じ、海外での日本のプレゼンスの強化と国際社会への貢献のため日本企業の海外進出支援に携わりたいという意欲が高まりました。
そして、留学後の出向先のマレーシアで、自分がマレーシアでできることとしてマレーシアと日本を繋ぐM&Aアドバイザリー業の立ち上げに思いが至りました。マレーシア人の知人から日本企業の紹介や仲立ちをしてほしいと頼まれる機会が多かったこと、日本企業からの進出の相談は増えこそすれ減ることはないと思われたこと、M&Aを通じてマレーシアにおける日本のプレゼンスの向上に貢献できること、マレーシアには日系のM&Aアドバイザリーがなかったことなどから、自分で立ち上げればよいと考えたのです。迷いもありましたが、同じチャンスは二度と来ないと考え、独立の決意を固めました。

2今現在の業務の概要

Likearisingsunでは、大きく、①FAを中心としたM&Aアドバイザリー業務、②ローカル弁護士事務所と提携しての弁護士業務、③日本企業のマレーシア進出支援の三つの業務を行っています。
①のM&Aアドバイザリーは、FAとしてM&A案件のソーシングから、マッチング、エクセキューション、クロージング、それにPMIまでM&A手続の全体を行っています。これまで関与した案件の日本側は多くが上場企業で、100%買収案件5件、合弁案件、業務提携案件、DDやドキュメンテーションに関与した案件などいろいろと手掛けています。
国境をまたぐクロスボーダーM&Aでは、相手国との言語、文化、ビジネス習慣、法制度等が日本のそれとは大きく異なり国内M&Aとは全く勝手が違うため、双方の間に立って相互理解を深めてもらうことに特に意を注いでいます。
②の弁護士業務は、具体的には、契約書作成や法制度の調査、訴訟・紛争、人事・労務、知財や不動産、危機管理、コンプライアンス経営の支援、顧問業務など多岐にわたっており、弁護士10名からなるGLTという法律事務所と緊密に連携しています。
③日本企業の進出支援も幅広く、規制関係の調査、法人の設立、就労ビザの取得、ライセンスの取得、市場調査などがあります。ここも自分自身でゼロから会社を立ち上げた経験が役立っていますが、最新の規制や運用状況などにも目を配りながら法律のプロとして客観的なアドバイスをすることを心掛けています。

3独自の強みと今現在の仕事との関係性

まず、マレーシア社会に根を下ろし関係各所にネットワークを有していることが大きな強みであると思っています。マレーシアの会社を買ったり提携したりするわけですから、マレーシアのことをよく知っていなければFAとしての仕事になりません。現地の異業種交流会や商工会議所等の会員となることで幅広い人間関係を構築し、紹介によって多くのM&A案件がもたらされています。加えて、M&Aは買収後に買収先をどのように管理するかが成功するか否かを分けるところ、当社は買収後のPMIについても厚いバックアップ体制を整えていますので、M&Aの成功率をより高められるものと自負しています。
二つ目に、スタッフに恵まれていることも挙げられます。当社は私のほかに常勤スタッフは日本人2名、マレーシア人2名のまだ小所帯ではありますが、それぞれが豊かなバックグラウンドを有し、高いプロ意識と向上心をもって日々の業務にあたってくれています。コンサルティング業務は人が全てのビジネスであると言っても過言ではなく、スタッフの成長こそが会社の成長を生むと思っています。
三つ目に、私の弁護士としての専門性とM&Aの経験が挙げられます。ビンガム時代に携わった弁護士業を通じて得た事案把握能力、ヒアリング力、分析力、文章力などはまさにアドバイザリーの仕事に生きていると感じます。とりわけ破産管財人代理や民事再生申立代理人などプリンシパルに近い立場で多くのディストレスト(事業再生型)M&Aに関わった経験がFAとしての骨格を形成しています。弁護士としての自分を我慢強く一から育て、留学と出向の機会までいただいた旧ビンガム、アンダーソン・毛利の先生方には感謝してもしきれません。

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