法律と財務の「一括デューデリ」が持ち味 会計士弁護士として広い視野でM&Aに臨む
生年月日 | : | 1976年6月25日 |
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所属企業 | : | 弁護士法人L&A、VOVAN & ASSOCIES |
役職 | : | 代表(弁護士法人L&A)、パートナー(VOVAN & ASSOCIES) |
最終学歴 | : | 明治大学法学部 |
出身地 | : | 東京都 |
現住所 | : | 東京都 |
2003年
弁護士登録、みらい総合法律事務所入所
2012年
会計士試験合格、監査法人アヴァンティア入所
2016年
Vovan & Associes(バンコク法律事務所)パートナー就任
2017年
弁護士法人L&A設立 代表就任
私は弁護士と公認会計士の二足の草鞋を履いています。
会計士弁護士は、会計士→弁護士の順で資格取得することが多いのですが、私は弁護士→会計士の順で資格取得した変わり者です。
学生時代から、バックパッカーとして東南アジアを放浪していたこともあり、いつか世界を股にかけて働きたいと思っていました。そのため、会計士資格を取得した後、東南アジアで一番肌に合ったタイ(バンコク)の法律事務所の日本人パートナーとなり、クロスボーダーM&Aなどを手掛けてきました。
弁護士と会計士の双方の資格を活かせる分野はいくつか存在するのですが、そのなかでもM&Aは会社全体の売買ということで、法務と財務の双方の知識をフルに発揮できる分野となります。
会社は目に見える実体ではなく、法律により擬制されたものにすぎません。そして、法律や契約といった目に見えないルールによって拘束されています。そのため、法律の専門家である弁護士の確認が多くの点で必要となります。
一方で、会社は利潤を追求することを目的としているため、当然のことながら事業計画の設計が重要となります。その事業計画を構築するためにも現在の財務諸表が正しいものなのかを検討する作業が必要になり、財務の専門家である公認会計士が関与する必要が生じるのです。
法律と財務の双方の側面を一括してデューデリジェンスするという「一括デューデリ」を実施しています。実際のM&Aの現場において、法務と財務の作業は多くの点で重複しています。たとえば、会社の概況を把握する作業や、関連会社や取引先に関する調査では、似たような作業を法務と財務で行っています。これらの作業は法務か財務のどちらかが担当すればクライアントとしては必要十分なものです。
また、買収の対象会社から資料の提供を受ける場合にも、法務と財務においてかなり重複した資料を要求することがあります。たとえば、登記簿謄本、定款、決算書、社内規程、契約書などは、法務と財務の双方から提出が求められることになります。つまり、重複した調査事項や資料を整理することができれば、必然的に専門家が業務に携わる時間が減ることになり、ひいてはクライアントの専門家に対して支払う費用が軽減されるということにつながるのです。
このような観点から、法務と財務を一括したデューデリジェンスを実施し、多くの上場・非上場クライアントのリピーターを得ています。
弁護士と会計士の双方の資格を取得してみて、これらは外国語に似ているという印象を持つようになりました。もちろん、使用している言語は同じ日本語なのですが、各専門家が用いている専門用語の意味がわからなければ、傍から見ていて何を話しているのかまったくわかりません。つまり、弁護士と会計士が各々の専門分野について話をしようとすると、まったく話がかみ合わないという事態が生じるのです。その点、双方の資格を有していると、各々の言語(専門用語)を理解することが可能になり、いわば通訳として両者の間に入ることができます。
多くのM&Aの現場では、法務デューデリメンバーと財務デューデリメンバーの間では情報交換がほとんどなされていません。これは上記の通り、用いている言語が異なるため、満足に意思疎通できないからです。法務では知っている重要な情報を財務が知らないという事態が生じますし、逆もまた然りです。
このような事態が生じないように法務と財務の両面から検討できるというのが、私の強みであると自覚しています。
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