クロスボーダーM&Aを事業成功に、タイ進出をサポート
生年月日 | : | 1986年4月19日 |
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所属企業 | : | CaN International Advisory (Thailand) Co., Ltd. |
役職 | : | 取締役 |
最終学歴 | : | 早稲田大学法学部 |
出身地 | : | 東京都 |
現住所 | : | バンコク |
M&Aは会社にとって大きなイベントです。その意思決定をサポートするために専門家として案件に関与できるのはそれ自体が非常に達成感を感じることです。関与したM&A案件が無事に実行され、当該案件が買い手企業の事業拡大に貢献したという話を後になって聞いた時には誇りを感じます。また、買い手であるクライアントから別のM&A案件で依頼をいただいた際には、専門家として評価されたことをうれしく思います。
また、M&A実行後の、統合プロセス(PMI)に関与することもあります。M&A実行後も継続して案件に関与することによって、買収時のシナジープランの仮説検証プロセスに立ち会うことや、統合作業の難しさに触れることによってM&Aに対する理解を深められるのはM&Aコンサルタント冥利に尽きます。
財務DDに関与した当初は作成する成果物の内容やスケジュール期間のタイトさ、関係するメンバーの多さなどに戸惑うこともありました。特に、初めての案件で作成した報告書のドラフトに対する社内レビューでは、文章表現や、グラフの見せ方、報告書の構成等、多くの点についてコメントを付されたことが印象に残っています。財務DDの成果物である報告書は、対象会社の事業概要、財務状況、実施した手続、検出事項やそれに対する改善策が、買い手企業にとって容易に理解できるものでなければなりません。買い手の投資の意思決定に資する重要な事項は何か、重要な課題の検討漏れはないか、ベストな改善策は何か、分かりやすく読み手に伝わるかなど、最初に関わった案件ではそうした視点が十分ではなかったことを痛感しました。この反省を生かして、過去の報告書を読み込んだり、グラフやチャートの使い方といったプレゼン資料に関する書籍などに目を通したり、社内のチームメンバーとディスカッションをしたりと、自身の成長には手間を惜しみませんでした。
また、買い手企業にとってわかりやすいレポートの作成、報告を行うことの大切さを当初に学んだことはタイに来てからも生かされています。特にタイの会計や税務は日本人にとってはなじみがないことから、制度を理解することはなかなか難しいです。買い手である日本企業にとっては、レポートを通じて論点を把握することになるので、読み手にとって分かりやすく論点をまとめることの重要性はタイでの経験にもつながっていると思います。
M&Aアドバイザリーには多様な資質やスキルが求められます。タイトなスケジュールのなかで必要な情報を入手し、各関係者とコミュニケーションを図りつつ、重要なポイントを抽出し考察するといった幅広いタスクを同時に実施しなければなりません。想定していなかった事象が発生することも多く、柔軟に対応する能力も必要です。そのため会計、税務に関する専門知識に加えて、マネジメント力やコミュニケーション能力といったソフトスキルも非常に重要だと考えます。特にクロスボーダーM&Aでは一般的な会計資料の依頼であっても会計担当者が内容を理解していなかったり、依頼資料がなかなか出てこなかったり、といった場面に出くわすこともあり、日本の案件のようにスムーズにいかないことも多いです。根気強く丁寧に説明を行う、といった粘り強さやタフさも海外では必要なスキルの一つだと感じます。
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