日本に精通したベトナム人として 文化ギャップを越えたM&Aを目指す
生年月日 | : | 1980年1月9日 |
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所属企業 | : | I-GLOCAL CO.,LTD |
役職 | : | パートナー |
最終学歴 | : | 大阪大学大学院 |
出身地 | : | ベトナム(ホーチミン) |
現住所 | : | ベトナムホーチミン市1区 |
案件開始時点ではおおむね良好な関係でもデューデリジェンスを実施していくと、だんだん雲行きが怪しくなっていくことがあります。日本側からは日本の観点ではなかなか受け入れられない難しいリスクや要求があったり、ベトナム側も日本側の厳しい調査に疲弊して諦めようとしたりするのです。そういったときに、両社と一緒にオープンに話し合い、何とか着地点を見つけ、問題を解決できたときには達成感を覚えます。また、売り手側の説明や要求が突如として変わり、ディールがいつブレイクしても不思議ではない状況になったときに、私がみずから会議で通訳を買って出て、それを乗り越えられたこともあります。そのときもとてもうれしかったですね。
スムーズにいく案件はほぼゼロなので、その都度、大なり小なり悩みには直面します。そして、そういったときは、コンサルタントとしての専門知識だけでは話が進まないので、原点に立ち返りゼロベースで両国の文化の違いやお客様(買い手も売り手も)のバックグランドなども考慮し直し、そのうえでソリューションを提案するようにしています。経験上、そうやっておたがいの立場や考え方の理解を促せば、意外と妥協点を見出すことができるものです。
特にクロスボーダーM&Aアドバイザリーでは、その地域の専門知識(法令や会計税務など)、言語能力、そして交渉力が重要になりますし、これらがひとつでも欠けてしまうと、クライアントを満足させることはできません。特に案件成立後の長期的なPMIにおいては、企業と一緒に現場の具体的な課題を解決していかなければならないので、こういった要素はさらに重要になってきます。
もちろん、それはそう簡単なことではありません。実際、弊社がデューデリジェンスを手掛けてもすべてのディールが成立するわけではありません。特に買い手側が公開会社の場合、コンプライアンス上の問題で、ディールがブレイクする事例もそれなりにあります。ただ、買い手側に熱意があり、売り手側に対してリスペクトがある場合は成功する可能性が高いように思います。なので、そういうM&Aのストーリーをイメージできるような想像力を持って業務に臨むことが重要です。
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