工藤  拓人さんの写真

工藤 拓人 くどう たくと

日越の法制度に関する圧倒的な知見をもとに 日本企業のベトナムビジネスとM&Aをサポート

生年月日 1985年9月3日
所属企業 弁護士法人キャスト、CAST LAW VIETNAM CO., LTD.、株式会社Luatsu(ルーツ)
役職 パートナー(弁護士法人キャスト)、代表弁護士(CAST LAW VIETNAM)、創業者(Luatsu)
最終学歴 神戸大学法科大学院
出身地 山形県山形市
現住所 ベトナム社会主義共和国ホーチミン市
その他 やまがた特命観光・つや姫大使(2020年より)、神戸市海外ビジネスセンター・アドバイザー

目 次

4達成感を感じた体験

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ベトナムにおけるM&Aは予測困難なことの連続です。たとえば、デューデリジェンスでは日本企業にとってリスク判定が難しい事象が散見されますし、ベトナム側パートナーは前回の交渉と異なることを頻繁に言い始める、さらに行政手続は地域・担当ごとに異なり思うように進まない。こういったことが日常茶飯事なのです。
だからこそ、私たちのようにベトナムに地に足をつけている専門家が、現地の実情にもとづいてリスクをできるかぎりわかりやすく伝えること、ベトナム側パートナーの言っていることを的確に捉えて両者の共通の理解をしやすくすることが重要になります。

交渉の席でこうしたやりとりを必死にこなし、クライアントから「工藤さんがそういうならこのリスクは会社側で取ろうと思う」、ベトナムパートナー側から「KUDOがそういうならこの契約条件は受けようと思う」と納得してもらえることも多いです。責任は大きいですが、こうした場面ではとてもやりがいを感じます。

5仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

当初は日本人としてすべての案件に関わりたいという思いを持っていましたが、時間にも限界があります。最近はあくまで自分の力だけで仕事をしているのではないと割り切って考えるようになってきました。というのも、一緒に案件をこなしてきた社内のベトナム人弁護士やスタッフは優秀であり、案件によっては私が直接関与しなくてもクライアントに必要なサポートをすることが可能です。ベトナムの法律、慣習や文化に対する深い理解はベトナム人の弁護士・スタッフに協力してもらうことなしには難しいので、チームで一丸となって最善を尽くしたいと考えています。

また、私自身が日本人専門家として、日系企業にベトナムで活躍してほしいという強い思いを持っていますし、そうすることでベトナム自体も発展することを心から望んでいます。ときにはそういった情熱を持って日本企業と一緒に行動することで、ベトナム企業を動かしたり、クライアントにさらにベトナムに関心を持ってもらったりするケースもあります。ですから今は、私の能力や情熱が発揮できる案件に注力することにしています。

6M&Aアドバイザリーに求められる資質やスキルについて

日本企業と海外をつなぐM&Aでは、スキームや現地のビジネスの法制度・実情などの知識は非常に重要です。また、どのような企業に向けて、どのような関わり合いになるかで必要となるスキルは違うと思います。それでも、一番基礎とすべきなのはクライアントの最終的な希望を理解したうえで、それに必要な行動を取ることだと思います。本来は買収が目的ではなく、その地で事業として成功すること、さらには企業が描くその先のミッションを現地でも達成することが一番重要なはずです。だからこそ、クライアントが目的と手段を履き違える可能性のあるとき、適切にアドバイスできるように、事業の背景も含めて理解し、提案していくことが重要です。

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