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藤江 大輔 ふじえ だいすけ

タイを中心にスタートアップ企業のM&Aをサポート

生年月日 1985年10月18日
所属企業 弁護士法人GVA法律事務所・GVA Law Office (Thailand)
役職 パートナー弁護士
最終学歴 京都大学法科大学院
出身地 大阪府
現住所 Bangkok, Thailand

目 次

4達成感を感じた体験

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 日本でもタイでも、支援先の企業がM&Aや上場によって、次のステージに登っていく瞬間は、やはりサポーターとして達成感を感じる瞬間です。機会に恵まれ、タイでも日本人起業家の事業売却、日本からの投資案件、タイ国内での資本業務提携などをサポートさせて頂きましたが、会社のフェーズが大きく変わる瞬間に立ち会えることにはやりがいを強く感じます。

 また、個人のアドバイザーとしての視点を少し置き、GVAグループのパートナーとして、またGVA Thailandの代表者として見ると、事務所やチームが成長して、支援できることが増えていくことにも、大いにやりがいを感じています。GVA法律事務所は、現在では中国やマレーシアの弁護士を含めて30名近い弁護士達が在籍し、国内のスタートアップを力強く支援しています。また、2019年からフィリピンにも拠点が出来たことにより、我々が支援できる幅は更に拡大しました。もちろん、GVA Thailandのタイ人弁護士達も、皆頼もしく成長し続けています。

5仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

 仕事に関連する悩みは尽きませんが、タイに赴任してからは、私一人でできることが圧倒的に少なくなりました。私が日本法の専門家である以上、当然といえば当然ですが、自分の力不足を感じることは非常に多いです。幸い私には、ディスカッションに厭うことなく付き合ってくれる信頼できるタイ人弁護士達がいます。彼らを通じてタイの法制度を学び、自分自身が成長し続けようと思っています。

 また、事業を営む国が違うと、クライアントが我々専門家に求めることも大きく変わります。日本では経験したことがない法務ニーズにどう応えるべきかについては、随分悩みがありました。結局、「法務が事業全体の一部としてどう機能するべきか」を試行錯誤しながら模索するしかないと信じ、クライアントの方々からも沢山の意見をもらいながら、現在のサービスを少しずつ作ってきました。とはいえ、まだまだ道半ば。私はこれからもタイに根付き、タイで企業を支援していくつもりなので、ずっとこの試行錯誤を続けていきたいと思います。

6M&Aアドバイザリーに求められる資質やスキルについて

 アジアにおけるM&Aにおいて、まず重要なのは現地の法制度のみならず、現地の文化・慣習を理解しようと努めることだと思います。買手にとっても、売手にとっても、M&Aは実行して終わりではなく、新たな事業開始のきっかけであるはずです。M&A実施後の事業運営のためには、事業そのものに課せられる規制やルールへの理解のみならず、相互の文化への理解が不可欠です。日本人には日本人の、タイ人にはタイ人の、仕事に対する価値観がありますが、その理解を欠いてしまうと、M&A実行後の事業運営がなかなかうまく行きません。

 また、アドバイスを求める企業には、タイでの事業を独立して捉える傾向が強い会社もあれば、グループ全体の一部として捉える傾向が強い会社もあります。これに応えるための視点として、どの範囲を事業の全体として捉えるかによって、必要な法務サポートのあり方も変化するので、企業活動を広く捉える視野を持つことも重要だと思います。

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